従業員が退職するときの申出時期と年休の取得

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年度末は転職などにより退職者が発生しやすい
時期です。従業員が退職する際に、退職の申出時期や年次有給休暇(以下、「年休」という)の取扱いなどに関して、対応に困ることがあります。
そこで、今回は、従業員の退職の申出時期と年休の取得に関し、確認しておきましょう。

 

1.退職の申出期間

 退職に関する事項は、就業規則の絶対的必要記載事項になっていることから、
通常、従業員が自己都合で退職するときの申出方法と、申出時期について就業規則に明記されています。申出時期は、退職日の1ヶ月前までや14日前までとしているケースをよく見かけます。この14日前とは、退職の申出をした日から起算して原則として14日を経過したときは雇用契約が終了するという民法の規定(月給者の例外あり)に揃え、そのまま就業規則に定めていることがあります。
しかし現実に14日前の申出となると、退職者が従事している業務の後任者を選定したり、採用したりすることは難しく、また業務の引継ぎも十分にできず、現場が
混乱する可能性があります。民法の規定があるものの、申出時期から退職日までが極端に長いときには問題となりますが、後任者の選定や引継ぎ等の期間も考慮の上、会社として必要な期間を就業規則に定めることを検討する方がよいでしょう。

 

2.退職時の年休取得

退職時には従業員から残っている年休をまとめてとりたい、年休が消化できないため会社の休日に取得したいという申出が会社に寄せられることがあります。
会社は年休の取得時季を変更する権利がありますが、退職時に残っている年休を
まとめて取得したいというときには、取得時季を変更することができず、退職前にまとめて取得することを拒むことはできません。2019年4月より、年休が10日以上付与される従業員に対して5日の取得義務がスタートすることからも、日ごろから年休が取得しやすい環境を作っておくことで、従業員の満足度も上がり、退職時にまとめて取得したいという申出も多少は減ることが考えられます。
一方、年休が消化できないため会社の休日に取得したいという申出については、年休は労働日に対して取得できるものであり、会社の休日に年休は取得できません。特に転職先が決まっており、退職日までにすべての年休を取得したいという
ことで、申出が行われることがありますが、休日には年休の取得が認められない
ことに注意しましょう。

 

年休の取得義務化が開始することにより、年休自体への関心も高まることが予想
されます。この機会に自社の年休の取得状況を確認しておきましょう。